南カリフォルニアと日本の公共料金の違いとは?生活費から見るリアルな比較
海外移住や長期滞在を考える際、気になるのが「公共料金」の違いです。今回は、南カリフォルニアと日本の公共料金の比較と、それぞれの特徴をご紹介したいと思います。
1. 電気料金
南カリフォルニアでは、電力会社としてSouthern California Edison (SCE) などが主流で、料金は季節や使用量によって大きく変動します。1世帯に何人住んでいるのかによっても異なりますが、特に夏場のエアコン使用時は、1ヶ月あたり200〜300ドルになる家庭も珍しくありません。一方、日本の電気料金は比較的安定しており、東京電力エリアでは平均的な家庭で月8,000〜12,000円程度です。ただし、再エネ賦課金などの影響で年々上昇傾向にあります。
2. 水道料金
南カリフォルニアは水不足地域のため、水道代が高めです。家族世帯で月100〜150ドルかかることも。一方、日本の水道料金は自治体によって差があるものの、平均して月3,000〜5,000円程度と非常にリーズナブルです。私の育った熊本では市民の水道代100%を地下水でまかなっていて湧水地にも恵まれているため蛇口をひねればミネラルウォーターが出て来る環境は本当に稀だったのだなと今更ながらありがたみを感じています。ロサンゼルスでは蛇口から出てくる水はTap Waterと言って飲料水ではあまり好まれていないのが実情です。自治体のガイドラインに沿って水質はきちんと管理されているとは言えど、ほとんどの家庭で飲料水は購入またはフィルターを通した水を使用されているのではないでしょうか。
3. ガス料金
南カリフォルニアではガス料金は比較的安価ですが、使用頻度は日本に比べて低めでガス代は月20〜50ドル程度。一方、日本では都市ガスやプロパンガスの違いによりますが、平均的な都市ガスの使用で月5,000〜8,000円が一般的です。2023年、ロサンゼルス近郊では新築の物件はオール電化のみ建築可という条例が施行され、カリフォルニア全体でも環境に考慮してガスから電気への移行を推奨しています。
4. インターネット・通信費
南カリフォルニアでは、インターネット料金は月70〜100ドルと高額ですが、回線速度は高速です。日本では、光回線でも月5,000円前後で利用可能かと思いますので、日本の方がコストパフォーマンスに優れていると言えそうです。
総評:南カリフォルニアは高コストだが快適性も
南カリフォルニアの公共料金は、日本と比べて全体的に高め。ただし、広い住宅や高性能な設備、温暖で湿気がない快適な気候といった利点も多く、コスト以上の価値を感じる人もいます。対して日本はインフラ整備が行き届いており、公共料金も比較的リーズナブル。州やエリアによっても公共料金は前後しますが、支出の目安を事前につかんでおくことも大切です。