カリフォルニアで住宅を賃貸する場合の手順
春から夏にかけて、学校や仕事の関係で転居をする人が多くなるとそれに伴い不動産の売買や賃貸も動きが活発になってきます。今回はカリフォルニアでの賃貸、リースについてご説明します。
どうやって物件を探す?
今やインターネットで世界中の物件を簡単に探せる時代。Zillow, Apartment.com など大手のサイトに限らず、希望するお部屋の数、金額、エリアなどフィルターをかければすぐに物件情報が調べられますし、私たちが所属しているカリフォルニア不動産協会 (California Association of Realtors®) のデータベースMLS (Multiple Listing Service)にもたくさんの物件が毎日アップデートされています。MLSはカリフォルニア不動産協会に所属している不動産エージェントのみアクセスが可能なもので、Zillowなどのサイトに掲載されている物件も供給元をたどればMLSという物件もたくさんあります。それ以外に、大家さんの方で直接Zillow等に掲載をしている物件、また、アパートメント自体にリーシングオフィスがくっついていて、そこが直接テナントを募集している場合もあります。
物件にコンタクト
さて、物件をリサーチしてある程度絞れたらその物件にコンタクトをして、まだ入居可能な物件なのか、内覧が可能かを確認していきます。場合によっては既に借り手が決まっている場合もあり、インターネットで見ている情報と実際の物件の状況が異なる場合も多くみられます。
不動産エージェントに物件探しを依頼している場合、MLSを初めとして、マーケットに出ている様々な物件の中からお客様のご依頼に沿ってリストアップし、その中で気に入った物件について先方へコンタクト、内覧の段取りを整えます。
物件の内覧
物件の内部の確認はもちろんですが、まわりの環境や雰囲気も大事な要素。カリフォルニアは基本1年リースが最小の契約期間ですので、そのあたりも念頭に入れた上で総合的に判断をします。リモート勤務が多く、土日のアクティビティを充実させたいのでビーチの近くに住みたい、反対に通勤通学にあまり時間をかけたくないのでオフィスや学校からなるべく近い場所に住みたい、お子様がいる場合(公立の場合)は学校区も関わってきますし、優先順位はお客様によってさまざまですが、現地の不動産エージェントがいる場合はそのあたりのエリアの状況など良く把握しているはずなので色々と聞いてみてください。
お申込み
お申込書は借り手側の基本的な情報、お申し込み費用の数十ドルと併せて、審査時に必ず要求されるのが下記になります。
年収: アメリカの会社で 給与明細が出ていれば過去3か月分、これからこちらで雇用されるという場合は会社からの雇用証明書
クレジットヒストリー : アメリカでの個人の信用スコアのようなものです。日本からアメリカに転居してすぐの場合はクレジットヒストリーが無い状態のため、Zillowやapartment.com 内のシステムを使ったお申し込みは残念ながら先に進むことができません。直接オーナーや先方エージェントにコンタクトをして、クレジットスコアが出ないことを説明した上で審査をしてもらうことになります。大家さん側でどのように審査をするかというと、基本的には1か月の家賃の2.5から3倍の月収(額面)が求められるのと、場合によっては日本の口座の残高証明を提出することもあります。
ご入居
大家さんの審査に通ったら、契約書の取り交わし、入居費用の支払いを行い、ようやく鍵が受け取れます。入居費用に関しては初月分の家賃とセキュリティデポジット(敷金)1か月分(物件によっては最大2か月分求められることもあります)が必要です。ご入居後数日以内に物件のありとあらゆるところをチェックし、付属している家電や水道、下水回りなど問題ないかどうか、万が一不具合がある場合はオーナー側へ修理を依頼、キズなどがあった場合も退去時の敷金から誤って引かれないよう写真を撮ってオーナー側と共有しておくことが重要です。